HARUSUI

南極日誌のHARUSUIのネタバレレビュー・内容・結末

南極日誌(2005年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

少し古い韓国の映画です。
う〜ん…どう整理しようか、この後味の悪さを。
ホラーなのかサスペンスなのか、はっきりしない映画です。
多分、サスペンスだろうと踏んでの感想です。
南極という過酷な地と、容赦なく奪われていく体力。加えて精神力が極限に達し、チーム内で不和が生じた上、正常な判断力を欠いた隊長が狂気と化す。隊長は、当初の目標地点では満足せず、さらなる果てへと一人何処かへ消えていく。
ざっとこのような映画です。
よくわからないのは、かき氷ケーキの氷に潜んでいたオメメは何!?ホラーではないのだとしたら、意味のない演出だと思いました。
そして、イギリス探検隊が残した怖い日記。これもホラー性を含んでいるのですが、何かに効果的役割を果たしているとは思えません。
次に、隊長にまとわりつく奇妙な白い手や、影、息子の姿など。
隊長自身が見ているのは、影や息子の幻影。これは、精神が崩壊してきた隊長の一番触れられたくないものが、幻影として出現しているのでしょう。では、他の隊員が見た、白い手や日記の絵の変化は何でしょう。
隊員も徐々に、白だけの世界と24時間太陽が出ている時間の麻痺で、精神を擦り減らしていったのかもしれません。
最終的に、全員が南極に飲み込まれてしまったのだと思いました。
隊長の息子が自殺前に、白い何かを恐れていたのも、父親が家でも南極の魔力に取り憑かれていたからではないでしょうか。

登場人物は少なく、ひたすら雪の中を進むか、テントの中での会話だけです。
精神崩壊を描こうとしたのなら、中盤までダラダラちょい出しで退屈、ラスト近くで突然バタバタな展開となっていて、鑑賞している側は、は?意味がわからないの状態です。
オープニングの音楽、キレイだなぁと思ったら川井憲次さんでした。
映画の内容は評価に困るのですが、俳優さんたちの演技力を高評価とし、全体で平均評価です。
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