まさお

ブルークリスマスのまさおのレビュー・感想・評価

ブルークリスマス(1978年製作の映画)
3.6
岡本喜八監督が放つSF映画。
血液が青くなった人々を巡る恐ろしい話。
頻繁に流れる劇中歌「ブルークリスマス」の印象が展開を追うごとに変わっていき、どんどん怖くなってくる。
前半は地道に話が進んでいくので、展開としてはかなり地味だがキャストの色が濃すぎて全く飽きない。事件を隠蔽する権力者を演じる天本英世と岸田森は悪の秘密結社にしか見えない。不気味に笑う天本英世のシーンはどう見ても死神博士。

後半はラブストーリー中心の話。世間の日常がいよいよ表立って崩れていく様が恐ろしいが、人類の愚かな歴史をなぞっている。ラストの沖の心情を考えると非常に切なかった。

舌が青くなっているのを見せるシーンはただのブルーハワイのかき氷を食べた人みたいになってて、そこだけ笑った。
まさお

まさお