ブルークリスマスの作品情報・感想・評価

「ブルークリスマス」に投稿された感想・評価

いるか

いるかの感想・評価

3.8
白い雪の上で赤い血と青い血が交わるシーンが、余りに美しく、悲しい。
生きていくのに未知の物への恐怖心と想像力は必要だが、余りにそれが行き過ぎると差別と偏見に変化する。
エヴァの元ネタとしても有名
監督岡本喜八で、脚本家は倉本聰、撮影は木村大作と言うある意味豪華なスタッフで製作されている。

内容としてはSFに分類されるのだろうが、人種差別や偏見について描かれた物語とも言える。

更に自分の愛する人が、もしも青い血液になってしまったら、その時自分はどうするのか?それも望んでなったのではなく、ある日突然変わってしまうのだ。

物語の前半は仲代達矢が主役級の活躍をするが、後半は勝野洋が主役である。前半の仲代達也の海外に行っありした働きは、正直何の役にも立たなかった。
視聴チェック995本め。もうすぐ千本。
青い血の人間は宇宙人の手先だから(という事にして)殺せ!みたいなお話。ブレードランナー的なテーマだわね。
陰謀論に終始する辺りはいかにもチープなB級SFだが、下敷きになってるナチスのホロコーストが理不尽で不合理な政治運動だったので、理不尽極まる青い血の人間狩りに一定の説得力と恐怖感を与えることに成功している。
青い血の人間がいたら不気味だろうなという感覚は本能的に分かるので、その不気味さが理不尽な粛清を生まない保証はないという点でザワザワするような気持ちの落ち着かなさを与えてくれる。
ただ、海外ロケシーンの仲代達矢が、街の人に取材してるシーンはワケが分からない(笑)
街の人が世界的陰謀について知ってるわけないでしょ!(笑)

追記 若かりし日の竹下景子、美少女ですな。
そこらへんにいる人間を短機関銃で射殺していく作戦は(反乱鎮圧名目とはいえ)野蛮すぎないか……好きだけど

至高のジェノサイド映画。迫害は国家・権力によってのみ惹き起こされた訳ではない。木所は夕子に恐れをなして逃げ出してしまった。南は巨大な謀略を前に傍観者になるしかなかった。沖も結局、冴子を守って体制に抵抗することはできなかった……そして破局が訪れる。雪上で混ざり合う青い血と赤い血!いい画だ(欲を言えば赤い血をもうちょいリアルにしてほしかったけど)

カメラワークもカット割りもキレキレ。スタンダードサイズとか手持ちカメラの多様(フィックスでも手持ち)はそれまでの喜八映画ではあまりなかった気がする。独特。好き

田中邦衛が良すぎる。天本英世と岸田森が並んでるとそれだけで可笑しい

現代社会を描いた映画としても評価できるのでは?

沖と原田の会話シーンが最高
31monks

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3.6
岡本喜八「なんで暴走族を殺すシーンがあるんだ」倉本聰「ホテルで書いてたら愚連隊がうるさかったから」岡本喜八「…撮るよ。撮るけど切るよ!」インタビューで聞けるこのエピソードが象徴的。色んな意味でやけっぱちのラストがいい。
MR8

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2.4
意欲的だしカット割にキレはあるけど展開にいまいちのめり込めず、かといって鳥瞰するにはアクも強くってという。努力は垣間見えるも、SFと銘打つにはあまりにプロップのディティールが足りない。手つきが合わなかっただけで画面を記号的に扱い割って割って割りまくるその姿勢は好きです。
UFOを目撃した人間の血が青くなる。青い血の人間を迫害、秘密裏に"処理"しようとする体制の恐怖を描く倉本聰のオリジナル脚本を映画化。国家は異質な者を排除して体制を維持する。謀略に巻き込まれた人々の救えない悲劇。手軽な白毛かくし・パオンリタッチ。ザ・ヒューマノイド。血液総点検法。ロボトミー手術。「クリスマスって嫌い。寂しくなるから」

このレビューはネタバレを含みます

 UFOと接触した人が青い血を流すってんで調査する記者と青い血を流す女性に恋をした特殊部隊員の話。

 世界中でUFOと接触した人たちが青い血に変化する事象が多発して政府がそれを隠ぺいしつつ抹殺していくというポリティカルものとして面白く見ることができました。岡本喜八監督作品らしいカットの切り替えしなんかも視覚的に楽しかったです。

 ただ前半は仲代達矢さん演じる男が様々な人たちに取材しながら、何やら青い血を流す人たちがいるらしいぞと捜索しますが。ここの取材シーンが冗長で退屈でした。それが開始90分くらいまで続きますが、後半全く関係ない展開になってしまうのも痛いです。
 後半は勝野洋さん演じる自衛隊員と竹下景子さん演じる行きつけの美容師さんの悲恋になっていきますが、前半の取材シーンに時間をかけすぎているせいか、この2人の葛藤がよくわからなかったです。ヒロインが青い血に変化してしまって、自衛隊員は任務で青い血を流す人たちを抹殺していくことになりますが、ここで愛する人を殺すのか任務を優先するのかという葛藤が発生しますが、大して悩まずに行動をしているようにしか見えなかったです。

 2つのストーリーを描いていますが、この2つが交わらないため、仲代さんパートがただのこの世界の説明になってしまっているだけにしか見えずに残念でした。
 東宝らしいキャストは豪華だしポリティカルフィクションとして面白そうな設定だっただけに少し残念な気持ちな映画でした。
mmm

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3.6
雪原で交わる赤い血と青い血。このシーンを撮るためにシナリオが構成されてるんじゃないかと邪推しちゃうけど、すげー面白い。

VFXがなくてもSFは撮れる。
otom

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3.7
監督 岡本喜八、脚本 倉本聰と云う変な組み合わせの社会派SF超大作。巨匠2人が組んだだけあって、話の筋も見せ方も一級品ではある。この頃の倉本聰は北の国からしかり、やたらとUFO絡みのがやりたかったのでしょうねと云う印象。幸薄な竹下景子はやっぱり可愛い。
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