村

父ありきの村のネタバレレビュー・内容・結末

父ありき(1942年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

 いや音はもう終始聞き取りにくいんだけど!ずっと雨みたいなざらざら音なってるけど!
 それでも良かったなあと思った。カメラポジションやっぱり好きだし、冒頭の数カットでやっぱり好こ〜って思わされてしまったなあ。省くところは省いて、理解しやすい展開。口にしなくても画面で伝わること!転覆したボート。撮る表情と撮らない表情。なんかいっつも終盤誰か泣いちゃうのなんなの?
 お父さんさ、理屈こねて息子丸め込めるなよな〜。なんか我慢しなさいとか幸せだと思いなさいとかつらつら並べてるけど、結局お父さん都合じゃないか。でも亡くなってしまった人に対してそんな不満の感情は抱けないよなあ。息子の幸せを祈っているけれど、むっと口を閉じてこらえる息子のことは見れていたのかな。確かに全て息子の思い通りにいったらそれはわがままだけど、でもなあ。いま自分が息子の立場だからそう思うのか。
 卒業生の会、父親多すぎて引いたわ。みんな手をあげててキモ!ってなったわ。あのくらいの歳になると妻帯者や複数の子供を持つ父親っていうのは普通のことなんだなあ。うひゃあ!と思った。今の映画であの演出があったらきっと男性全体の風潮とか表現してきそ〜。
 いてもたっても、今は過去によって形作られるよなあ。修学旅行中の事故が起点になって田舎に行って、父は東京へ出て。それが父子の関係を築いて、なるべく一緒にいたいという気持ちにつながって。 
 先生の娘泣くなや。一番遠いやろ関係性的に。まあ義理の娘かもだけど。やっぱり関係性近い方が死亡に直面した時に表面的な動揺が出ないもんなのかな。でも電車で泣いてる時の画、すごい良かった。
 息子かわいそう。 
 
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