すずす

黒いジャガーのすずすのネタバレレビュー・内容・結末

黒いジャガー(1971年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

庵野秀明監督はシャフトの薄茶色のレザーコートを浜辺美波に着させています。

1971年公開、MGM製作のブラックスプロイテーションの代表作。ブラックスプロイテーションは本作公開の直前に『Sweet SweetBack』が最初とされ、本作の翌年に公開される『スーパーフライ』『ブラキュラ』と続きました。

2人組が自分に探していると知らされた私立探偵ジョン・シャフトは、殺し屋風の2人を背後から襲い、事務所に戻る。格闘となり一人は窓から落ちて死亡する。
警察はシャフトにハーレムで起こる揉め事を報告して欲しいと依頼し、シャフトを解放する。
2人を送り込んだのは、ハーレムのボスのバンピーで、彼の娘が何者かに誘拐されたので救出してくれたら報酬ははずむと云う。前金を受け取り、ハーレムの過激派組織のボスで旧友ベンの元へ向かうと銃撃される。
シャフトとベンはイタリアマフィアが誘拐したのに気づき、一人一万ドルの報酬を要求し、娘の救出へ向かう。

黒人とイタリア系2つのギャング組織、警察、過激派などを翻弄する、私立探偵の活躍が破綻なく描かれます。息子の撮った『スーパーフライ』より数段上に思えます。
冒頭から疾走するアイザック・ヘイズのテーマには、主人公の姓名が読み込む、70年代流行りの手法。

B級アクションでありながら、50年代ハードボイルドの風情を併せ持った傑作だと思います。

但し、『黒いジャガー』って云う邦題、完全にアウト!
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