キットカットガール

キートンの警官騒動のキットカットガールのネタバレレビュー・内容・結末

キートンの警官騒動(1922年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

アクロバットとクレバーな笑い。
オープニングからオチを予感させる画や奇術師フーディニの「愛は錠前屋をあざ笑う」という格言の引用があり、ラストの失恋、鍵、逮捕に繋がる。この構成に思わず掴まれた。
劇中で生じる事の全ては因果関係にあり、結果は原因となり、原因は結果となり、エンドレスに原因は生み出されていく。キートン演じる青年は自分の首を絞めている事に気付かないまま、その特性によって首を絞め続ける。なんとも気の毒だが、この独特な様が同時に笑いとなっている。個人的にお気に入りなのは、キートンが繰り出す一撃KOパンチである。あの素早い強烈パンチには吹き出してしまった。笑 何度見ても素直に笑える。笑 さらに、階級対立も窺え、本作における鍵は権力や特権のメタファーとも考えられる。