らんでぃ

ペパーミント・キャンディーのらんでぃのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

河原で開かれた同窓会に現れた様子のおかしい男ヨンホが鉄橋の線路に侵入し向かってくる列車に向かいながら「戻りたい…帰りたい…」と嘆き昔を思い出す話。
衝撃的なオープニングから始まり、そこから順々に遡りながら時代ごとに短いエピソードを辿っていく構成。時系列が逆に進んでいくので登場人物が観てる側からしてみると何者なのかがわかりづらく人物相関図は少しややこしい。遡るにつれてわかってくるのですぐ慣れると思うけど。韓国の歴史と照らし合わせるエピソードが多いので本来は韓国人にこそ刺さる作品だろうけど、日本人が観ても特に問題はないです。ヨンホが結構嫌な感じの奴として描かれてるんだけど、どうしてそういう人間に、そういう人生になってしまったのかを少しずつ巻き戻していくって発想は面白いね。たった一つの原因から人生は大きく傾いてしまうんだなと改めて思う。そりゃ自業自得じゃんって思うシーンも多いしヨンホという人間は好きになれるタイプじゃなかったけど、最後まで巻き戻った時のエピソードでの穏やかで優しいヨンホの姿を見ると何とも言えない切ない気持ちになる。これが本来の彼の姿だったんだよな…。初め観た時はいまいちピンと来なかったけどなんだか後からジワジワ来てしまう。この映画の本領発揮は二週目からなのかもしれないな。
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