蛸

ソイレント・グリーンの蛸のレビュー・感想・評価

ソイレント・グリーン(1973年製作の映画)
3.9
よくある「刑事が殺人事件を追っていたら、その裏にある大きな陰謀に巻き込まれた」型映画のディストピア版。
それを知ってしまったら自ら死を選ぶレベルの、ある衝撃的な事実がラストに明かされるのだが、その事実が名前負けしていない本当に恐ろしいものであるので展開に無理が生じていない。
職権乱用しまくる主人公が逞しい。人間性が疎外された世界観を説明臭いセリフなしに自然に語る手腕が見事。
随所でフライシャー監督の堅実な演出が光る。
ある意味で究極のフード映画。「食事」と「ディストピア」の関係性を考える上で参考になる一本。
やっぱディストピアモノは良いすね。
蛸