松井の天井直撃ホームラン

フラレラの松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

フラレラ(2010年製作の映画)
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☆☆☆

BONNIE PINKデビュー15周年を記念して、男に振られる女の姿を、彼女の歌を題材に、PV等彼女と縁のある監督とのコラボレーションで映像化。それを一週間限定で上映する短編ショートムービー集。主演には、以前に彼女が友人の紹介で知り合い仲良しになった佐藤江梨子を迎えてリレー形式で描く。

第1話 佐藤江梨子19歳

出演 佐藤江梨子/半田健人/魚肉ソーセージ

事故で病院に担ぎ込まれるのが、魚肉ソーセージが大好きな女の子佐藤江梨子。
お見舞いに来るのが、彼女が妄想で勝手に彼氏と思い込んでいるバイト先の店長役の半田健人。
以下、佐藤江梨子がバイト先の友達の2役で登場。恋のドタバタ騒動となるが…。

ただダラダラした時間だけが過ぎて行くコント。かなり詰まらない。

☆★★★

第2話 佐藤江梨子23歳

出演 佐藤江梨子/ベンガル]/バナナマン日村/魚肉ソーセージ

これから彼氏にプロポーズをされそう…と言うところで、夢から覚める佐藤江梨子。傍らには何故かモジモジくんが!若い頃の夢が叶う薬を貰うと…。

これもかなりドタバタしたコメディ。魚肉ソーセージで強引に繋げるのが(苦笑)
オチはありきたりと言うか、全部がそうゆう話ですからね。まあ短いからそこそこ楽しめる。
佐藤江梨子の腋に萌え~❤

☆☆★★★

第3話 佐藤江梨子25歳

出演 佐藤江梨子(声)/八嶋智人(声)/魚肉ソーセージ

魚肉ソーセージ大好きで彼氏との仲がいまいちな、煙草屋の女の子が佐藤江梨子。
彼女に恋愛指南をする謎の男に八嶋智人。

この話だけアニメーションで描かれるが、これが大成功。おそらく実写だったら、元々テンションの高い八嶋のキャラクターだけに、ウザイだけだったかも知れない。アニメーションになった事で、2人の掛け合い漫才の様なセリフ廻しもアップしており、終始爆笑させられた。
因みにこのコンビは、『秋深き』で共演している。ズバリ面白いです。

☆☆☆☆

第4話 佐藤江梨子30歳

出演 佐藤江梨子/リリーフランキー/BONIE PINK/魚肉ソーセージ

魚肉ソーセージ工場で働く女性に佐藤江梨子。

終始無言劇で失恋話が語られる。唯一テレビ画面の中で、タレント佐藤江梨子と、歌手BONNIE PINKによる恋愛に対する自分の考え方を語る対談場面が流れている。そしてそれを、失恋した作業員の佐藤江梨子が食堂のテレビを眺めなから食事をしている…とゆう設定。傍らには何故か疲れた表情のリリーフランキーが…。

テレビ画面以外はセリフは無し。(←だったと思う)観客の想像に委ねる内容。
何故だか2人が履いているサンダルを強調していたのだが、あまり意味している事が分かる様な、分からない様な…。
深い様で…深く無い様で…。なんだかモヤモヤする話でした。

☆☆★★★

第5話 佐藤江梨子35歳

出演 佐藤江梨子/魚肉ソーセージ

ブログで彼氏と別れた事を包み隠さず告白するOLに佐藤江梨子。
それにコメントを寄せる来訪者達。しかし彼女はどんどん暴走して行く。
監督は『下妻物語』/『嫌われ松子の一生』/『告白』の中島哲也。

ブログにアップされた文章をひたすら延々とナレーションの様に語る内容に当初は、何だかまた『告白』での成功(一般的な評価はどうやら高い)で良い思いをしたから安易に取り込んだのか…と、思って観ていたのですが。

インターネットによる匿名性を隠れ蓑にしては、ついつい綺麗事のコメントを発しては、自分を《良い人間》に見せたい…とする。しかしその理想像と現実の狭間に、徐々に理性を失って行く女。自ら虚飾を剥がす事で、得体の知れない《匿名性》と真っ向う勝負を挑んでは、どんどんと壊れて行く。
そして今まで綺麗事なコメントを寄せていた人間達が一斉に攻撃を仕掛けて来る、この怖さ。それこそ現代社会に於けるホラー現象に他ならない。

個人的には尺が短いのもありますが、『告白』よりも遥かに面白い内容でした。

☆☆☆☆

第6話 佐藤江梨子40歳

出演 佐藤江梨子/鶴見辰吾

結婚して子供にも恵まれ、一見して何の不自由も無い結婚生活…。しかし夫は完璧過ぎてしまい、息苦しいだけだった。

冷え切った夫婦生活を淡々と描く内容だが問題は…。



魚肉ソーセージが…。




無い!


☆☆★★★


事前の告知は殆ど無し。劇場にてチラシ・ポスターの類も見つけられず、勿論予告編も無し。別作品を鑑賞する際にスクリーンにて写真が1枚スライドされて映った時に偶然《中島哲也》の名前を発見し鑑賞を決める。
やはり事前告知の足りなさは一目瞭然で。当日の上映は劇場では比較的大きい箱ながら、お客さんは数える程度の寂しい状態。上映自体も、上映前にはBGMすら無く、上映案内も無し。と思っていたら、いきなり場内が暗くなり突如として本編から上映開始と、全く何だかなあ~。どうせいずれDVDで発売されればファンは買うだろう~って思惑なんでしょうがね。
その手の商魂は正直なところあまり好きにはなれないが、ファンなら文句は言わないんでしょうねきっと。
本当はBONNIE PINKのどの曲が使われているのか…記して於くべきかと思ったのですが。特別彼女のファンでも無いので、使用されている曲の内容と物語の内容が合っているのかどうかすら分からない。しかも横文字に疎い上にチラシ等も無く、間違えても拙いので記すのは止めました。
取り敢えず第3話と第5話が面白かった事は強調して於きます。


(2010年11月13日ユナイテッド・シネマ豊洲/スクリーン1)