ベビーパウダー山崎

アンラッキー・モンキーのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

アンラッキー・モンキー(1997年製作の映画)
3.0
サブは映画が下手だ、だが情熱はある。もしかしたら情熱しかないかもしれない。堤真一、大杉漣、田口トモロヲ、同じメンバーでイチャイチャとホモソ全開で犯罪(暴力)映画を撮る。ダラダラと会話して偶然を重ね三つ巴な状況で銃を向け合う、90年代の日本(エンタメ)映画に蔓延していたタランティーノ病。当時はキツかったが、いま見るとある種のノスタルジー込みで許せたりもする。ダサさで走り抜けることができた空虚なバカ騒ぎはこの時代で終わり、日本映画はやたら器用にマジメな顔して正しくなっていく。大杉漣の地から甦るゾンビヤクザ。鈴木一功ののらりくらりとしたヤクザ(俺は『日本製少年』の鈴木一功が大好き)。唯一の女性キャストが吉野公佳。吉野公佳の時代が一瞬だが確かにあったのだ。それは忘れてはいけない。