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ソングス・フォー・デッド・チルドレンのくりふのレビュー・感想・評価

3.5
【2010年代のすっきりクエイ】

《ブラザーズ・クエイの世界/F:21世紀のクエイ兄弟》にて。

以前のサイトでは、プログラムごとの作品ページだったのでまとめて投稿したが、こちらは各作品別なので、作品ページのあるものは、個別に切り出して投稿しておきます。よってメモ的です。

このFプログラムは、

●21世紀のクエイ兄弟ロンドン科学博物館の医学コレクションを取り上げた『ファントム・ミュージアム』や、アメリカで撮影された近年の作品を上映。

・『ソングス・フォー・デッド・チルドレン』(2003年/23分)
・『ファントム・ミュージアム』(2003年/12分)
・『ワンダーウッド』(2010年/3分)
・『涙を流すレンズを通して』(2011年/31分)
・『正しい手:F.Hへの捧げもの』(2013年/25分)

(合計94分/配給:British Film Institute/probonofilm)
…というもの(当時の劇場サイトより)。


『ソングス・フォー・デッド・チルドレン』

横たわる子供の、子宮を介して変化するような、奇妙な旅路。プログラム中これが一番よかった。

イベント上映用に作られたせいか、構成にユルさは感じるものの、ジオラマの異世界で緻密に蠢くパペットアニメ、という得意技を駆使しているのは本作のみ。

ここではない何処か、へと心をいざなってくれる貴重な映画体験。

近作、特に2010年代以降、ここで見る限りはスッキリしてきているなあ、と思った。…よくも悪くも。が、まだみられていない作品もけっこうあるので、全作制覇した上で判断したくはあります。

<2017.7.23記>
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