ふりーやー

ファウストのふりーやーのレビュー・感想・評価

ファウスト(2011年製作の映画)
1.0
エンタメじゃない。これは間違いない。楽しまされにいこうてしてたらつまらない。だからといってとてつもなく深くて考え甲斐がある作品だとも思わない。
静かで一見キレイな映像の連続の中から、何を感じどう考えるか。欺瞞や絶望のような人間の尊厳が揺れ動くような根源的スタートを延々と語り続けるこの過程で、自分をどこに配置したり自分の現実に繋げるのか。これがこの作品を見ながら、もしくは観た後にするべきことなんだろうな~。
ヴェネチア国際映画祭の審査員長が「これまで見たことのない、できれば再びは見たくない世界にいざなってくれる映画」て言ったみたいやけど、うん、おれももうみたくない。それぐらい素晴らしい作品でした(笑)

いちおー感想みたいなこと書いとこう。
作品を見ているときに1番感じたのは、原作もそうだしこの映画設定でこんな世界観を描くということ・その世界で生きるということに向かい合うという、よくぞ壮絶な場面をつくろうと思うな~てこと。ゲーテと原作と違うとかそんなのは当たり前で、自分の経験や周りの世界が滲み出るのが表現物の性で、それをたとえ見る側が経験したことないことでもリアルに感じさせるのが作品の素晴らしさだと思う。監督がロシア人で、きっとロシアの感覚というか世界みたいなのがこの作品にも漏れでてるんだろうな→だとすると厳しすぎるだろ…!→日本てほんと恵まれてんなぁ、とかぐるぐる考えて観ていた。
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