くさむすび

意志の勝利のくさむすびのレビュー・感想・評価

意志の勝利(1935年製作の映画)
2.3
ナチス・ヒトラー映画強化週間⑥。
プロパガンダ映画なのでつまらない所もあるが、ヒトラーの話術や国民のモチベーターとしての能力は天性のものがあったんだなと今作を見て実感する。「絶えず指導者は変わってきたが、今はここに不動の柱となる指導者がいる」(うろ覚え)みたいな台詞も、自分の立場と求められているものをしっかり分かった上で発言しているなと。彼のカリスマ像は作られたものかもしれない。けどこの能力に嘘偽りはないと思った。不思議なことに見てて飽きないし、そこは監督の演出が上手いのかも。
あと今作で描かれていたのは、国民の統率力の高さ。当時の情勢が分からないのでなんとも言えませんが、自国民に対する奮起を促すだけではなくて、敵国に対しても「我々はこんなに団結しているんだぞ!」と高らかに誇っている意図もありそう。異常なまでの団結力には気持ち悪さを感じた。
歴史的な価値はある。でも一本の映画としてはあんまり。
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