ナナミゲ

銀河鉄道の夜のナナミゲのレビュー・感想・評価

銀河鉄道の夜(1985年製作の映画)
4.3
メモ

小さい頃に何度も観て、思い返して成人した時に改めて観た。
印刷の活字を指先で拾う姿、猫足でタシタシと走る音。
静かで美しく、あくまで人間の姿を物語のために借りた猫の仕草はすべてが愛おしい。
キリスト教に傾倒した宮沢賢治の宗教観が色濃く出ていて、若干恐ろしくもある。
サギの腕を折って舐める飴のようなものはどんな丸い味がするのか。そればかり考えてしまう。
最後はなんともあっけない。隣人と別れることはきっとそれくらい身近で、隣に存在するものなんだと初めて思った。
ナナミゲ

ナナミゲ