ちゃあさん

ディア・ドクターのちゃあさんのネタバレレビュー・内容・結末

ディア・ドクター(2009年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

何度か見始めるも、瑛太が真っ赤なオープンカーで過疎の村へとやってくる所でいつも寝落ちしてしまっていた…(序盤の序盤w)
しかし、今回は頑張って最後まで見る事ができました。ありがとうございます! 

村人からは絶大な信頼のある田舎の医師が、実は無資格だった…という身も蓋もないお話しであるが、なぜ無資格のまま医師を続けられたのかが次第に明らかになっていく…

オラが村には大先生がいらっしゃるでな、と、いわば我が日本には大谷翔平がいる!みたいな事なのだろう。気持ちはわかるけどね。
さらにこの大先生、少々訳ありでございまして、なし崩し的に村との関係は共依存に近い。
その証拠に、常にサポートしていた看護師(余貴美子)や、村人の何人かは彼が本当の医師ではない事に気がついていたと思う。

田舎での医療活動や、田舎あるあるが秀逸。

貝をのどに詰まらせて死にかけの爺様がいた。先生がやってきてどうにかしようとするが、周りの家族達は「先生、ご苦労様でした」と処置をストップさせる。。面倒をみていたであろうその家の嫁さんが思わず安堵してしまうという描写が個人的には印象深い。(結局生きかえるがw)

昔小さかった頃、自分も似たような体験をしている。隣りの婆さんがあと数日で亡くなるだろうという時に、もうご飯を与えないという判断を大人達がしていたのを思いだした。
小さかった時はなんだかドキドキしたが、いい歳した大人になった今ではなんとなく納得できる。


西川美和監督作品という事で、「ゆれる」みたいな感じかなと思ってたけど、コメディ要素もあり、割と見やすい感じに仕上がっている。
鶴瓶師匠がいい演技するなと思った。そして何より八千草薫の演技が素晴らしい。抑揚があって。

鶴瓶先生の医師になりすます理由が、なんかちょっと納得できない部分もあるし、もう少しダークな理由にして欲しかったな。
西川美和度が薄いような気がした。

瑛太や松重豊が若い!