Yuya

八月の鯨のYuyaのレビュー・感想・評価

八月の鯨(1987年製作の映画)
5.0
シンプルかつ最小限の小節で紡がれた あまりに美しく儚い人間模様

生きるコト 老いるコトの受託と
並行する哀しみとエゴイズム そして慈しみ
そんな人の業の何もかもを包括するように
反射する海の水面や そよぐ風が鳴らす音
ささやかな明かりの中にこそ 人生における癒しの全てが灯されてるようで
まさしく 名画と呼ぶにふさわしい作品だったなぁ

稀代の女優 ベティ・デイヴィスとリリアン・ギッシュの 肉体を超えてオーラで演じているような名演
こんな温もりと気品溢れるヴィンセント・プライスは初めてかもってくらいの紳士役
ものの90分の中に これだけの奥深さを生む起因が多過ぎて…これは贅沢過ぎる

映画ファンには馴染みの渋谷の同名BARなんて ふと思い浮かぶけど カクテルの当たり外れがあっても それもまた人生かな
Yuya

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