Kyu

赤ひげのKyuのレビュー・感想・評価

赤ひげ(1965年製作の映画)
4.2
映画館で初鑑賞です。いや素晴らしい作品でした!さすが黒澤明です。

現代の映画の様に気をてらった派手な演出がある訳でも無く、信じられない様な話でもなく、昔の医者はこんな感じだったのだろうと想像できる範囲内の内容でここまで感動させられる作品に仕上げるとは、全くもって黒澤明は素晴らしいです。

加山雄三演じる若い医者で人間の成長や本当に大切な事は何かを描き、二木てるみの演じるおとよで身体の傷より心の傷を治す事の難しさを描く。更にコソ泥の子供に貧乏と言う病を見出し描ききる。

考えさせられる部分が多すぎて一回観ただけでは消化しきれません。全く名作だと思います。

しかし三船敏郎は実にカッコいい。共演者達も加山雄三はじめ当時の名優だらけで演技が半端ない。間違いなく見ておくべき名作だと思いました。

ちなみにコソ泥の長坊役の頭師佳孝は、その後「飛び出せ!青春」の生徒役で出演してたとWikipediaで知って、「そんな生徒いたな!」とあの特徴的な生徒の顔を思い出しました。

ちなみに二木てるみ演じるおとよが初めて話す時の口調が、エヴァンゲリオンの綾波レイそっくりである。綾波レイの喋り方のモデルになったのでは?と勘ぐってしまった。
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