順風ライフseason4

赤ひげの順風ライフseason4のネタバレレビュー・内容・結末

赤ひげ(1965年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

おもしろかった〜!
「どうして死なせてくれないんですか」で泣いちゃった。医療で働いてるとき、これは政治の問題だろ💢と思うことあったし、自死を選択した人が運ばれたときわたしたちはその場でできる最善のことをやるしかない、その後の生活は本人のものなんですよね。つらい言葉だった。


今までに男を3人殺したことがある香川京子は子どもの頃性的虐待を受けた過去を説明するものの、赤ひげに「生まれつきの色情狂」と言われ、性的虐待を受けた女なんてたくさんいる(からこの女は生まれつきおかしい)と説明してるシーンがあった。このシーンで加山雄三は患者の女に殺されかけたところを赤ひげに助けてもらって初めて距離が縮まるんだけど、今見るとやっぱりおかしいですね。ハーマンの「心的外傷と回復」読んでてまじ!?って思ったんだけど、19世紀後半、レイプ被害者の若い女たちの症状は「ヒステリー」とされ外傷後の反応ではなく女ゆえの体質(または詐病)とされてたらしく、ベトナム戦争後退役軍人たちの症状と一致することがわかりはじめて女ゆえの症状じゃないことが理解され、1980年代のフェミニズム運動でようやく「レイプは性行為の一部ではなく暴力行為の一種」であるとされたらしい。今考えると当たり前なんだけど、それまで「レイプは女性の最深層の欲望を満足させる」という見解が優勢だったんだって怖すぎ...最近やん...ありがとう1970〜80年代のフェミニストたち....赤ひげが言うてんの、今だとびっくりしちゃうけど1965年の映画だからなんですね。