盆栽

TIME/タイムの盆栽のレビュー・感想・評価

TIME/タイム(2011年製作の映画)
3.4
時間を有効に使える者のみ生き残れ


 時間が通貨として扱われている世界を舞台とした近未来SF。監督は『ガタカ』のアンドリュー・ニコルなので相変わらず舞台設定の発想がピカイチ。どういう思考回路を持っていたらこんな発想を思いつくのだろうか。

 コーヒーを飲む時、ホテルに泊まる時、バスに乗る時、普段お金を使って利用しているものが本作では時間を使う。しかも自身の時間を使い切ると死んでしまう。貧困層は常に余命が1日あるかどうか。一方、富裕層の余命は100年、1000年以上。お金で生まれる格差社会を「時間」でここまで斬新に描いた作品は初めて。
 それほど設定は完璧なのに、残念ながら肝心のストーリーが呆気ない。盛り上がりに欠けていたので全体的に惜しい。もっと時間をかければ面白くなったかもしれません。作品自体にも時間が必要です。

 もう少し脚本の質が良ければ名作入り間違いなしの作品だったと思います。設定、キャストの演技、音楽は◎!!

2024.4.13 初鑑賞
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