社交的な父親が息子に語る人生体験談を描いたファンタジードラマ。
ティム・バートンが監督を務め、ユアン・マクレガーが主演、アリソン・ローマン、ヘレナ・ボナム=カーター、マリオン・コティヤール、アルバート・フィニー、ジェシカ・ラングらが共演。
ジャーナリストのウィル・ブルーム(ビリー・クラダップ)は、子供のころから父(アルバート・フィニー)の語る若き日の父(ユアン・マクレガー)の冒険談が大好きだったが、成長するにつれてその話が作り話であることに気付く。ついには自分の結婚式での父のスピーチに腹を立てて父と疎遠になる。やがてウィルの妻(マリオン・コティヤール)が妊娠するが、そんな折、母(ジェシカ・ラング)から父が病に倒れたとの連絡を受ける…
父と息子の関係を描いた物語。
父親が息子に語る若き日の父の冒険談と現在のシーンが交互に描かれている。
劇中劇である幻想的な父の講談を通して独特なファンタジーの世界観を味わえる。
子供は親が聞かせてくれる話が大好きだが、本作でもそんな父子の関係にホッコリさせられる。
父親の話しの中には息子に対する沢山のメッセージが込められているのが素敵です。
”人に釣られない魚が 川で一番の大物になる”
”困難が大きいほど 得るものも大きい”
主人公は一時は父親に腹を立てていたが、自分が父親となり、今度は自分が息子に話を聞かせるのが感慨深い。
「男は多くの物語を話し 自分が物語となった 物語は語り継がれ 彼は永遠の存在となる」
ラストシーンで、月夜の晩に飛び跳ねる大魚が哀愁を誘う。
2024.5 NHK BSで鑑賞(プレミアムシネマ・字幕:伊藤武司)