🔗白いシリーズ 第3弾🔗
ドイツ🇩🇪発、不信感満載の村。
ハネケが描く「悪」の原点!
ファニーゲームが快楽的な「悪」、隠さ
れた記憶が無意味な「悪」とするならば、
本作はそれら「悪」の創生とでもいった
ところか。
もう何回も観たかわからないけど、これ
はハネケの最高傑作だと思う。
もちろん、哲学的、宗教的な解釈までは
できないけど、何て嫌らしい作品なんだ
と、感覚的に訴えかけられる。
第一次世界大戦前年のドイツ🇩🇪の村が
舞台。
医師の落馬事故をきっかけに次々と事件
が起こり、村は不穏な空気に包まれる。
相次ぐ事件によって疑心暗鬼になってい
く大人たち。
徐々に悪意や嫉妬、無関心、暴力という
闇の部分を浮き彫りにしていく。
一方、子どもたちは親や牧師の言うこと
を素直にきく従順な態度が純真無垢とさ
れていた。
それは正に抑圧であり、白いリボンを巻
くのはその象徴だった。
本作が怖いのは、純真無垢を強いられた
子どもたちが、徐々に邪心を表し始める
とこ。
それについて直接的な表現はない。
ただそう感じさせるプロットになってい
るのがハネケの超嫌らしいところなんだ
けど、そこがたまらなく好き。
ハネケの如く、本作は犯人探しのストー
リーではない。かといって、権威社会
から生み出された無垢で邪な思想がナチ
ズムに発展したということではない。
『ベールで守られていたものから真実が
露になると、人は誰しも不快に感じる
ものである』
これこそがこの作品の真髄なのかも🤔