ニクガタナ

2046のニクガタナのレビュー・感想・評価

2046(2004年製作の映画)
3.5
公開当時劇場で観て以来で再鑑賞。かっこ良さげで、大人っぽくて、必要以上にWKW。90年代にひっぱり戻されるようなお洒落さに公開当時はちょっと引いたが、あれ?こんな面白かった?いつも通り仮初めに始まってやがて執着するいくつもの恋。木村拓哉もいつも通りのナル芝居。主人公の創作したSF小説の世界「2046」の由来は「花様年華」でも登場するホテルの部屋番号。正直小説の内容は意味不明だが特に問題なし。アンドロイドのフェイ・ウォンがとびきり可愛い。ツンとしたチャン・ツィイーが美しい。66〜69年まで繰り返されるクリスマスイブ。1 時間後、10時間後、 100時間後を映す、大人の恋の鞘当て模様が可笑しい。今作のテーマは秘め事かな?秘めた想いに、明かせぬお付き合い。いつものようにじゃれあいから始まるイチャイチャ模様が濃厚でいつも以上に色っぽく生っぽい。「花様年華」では純情な感じだった主人公チャウが女遊びを覚えて昭和の放蕩作家を見るよう。友人ピンが本作にも出ててウケる。ポマードで固めたヘアにかっちりしたスーツのトニー・レオンの大人の男の余裕の色気が、常に吸ってるタバコの煙の様にだだ漏れてる。60年代香港ホテルライフの再現が素晴らしく、憧れる。どんだけ薄いのってほど薄い部屋の壁の隙間から秘密の手紙のやりとり。選曲、劇伴共にこれまた絶品。死に別れた婚約者との思い出に生きる踊り子役のカリーナ・ラウは「欲望の翼」のダンサーの彼女と同一人物?失礼ながら設定上数年でだいぶ老けましたね。
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