MiYA

ワーキング・ガールのMiYAのレビュー・感想・評価

ワーキング・ガール(1988年製作の映画)
4.0
ファッションや髪型はさすがに時代を感じさせますが、映画の中身は案外古びてないです。非常に爽快なサクセスストーリー。

なんといってもヒロインのキャラクターがよい。男勝りの上昇志向ではなく、彼女の努力家の面が強調されているので、自然と応援したくなるのですね。舌足らずで甘ったるい話し方のメラニー・グリフィスの雰囲気とキャラクターがよくマッチしています。ケガで療養中の女上司(シガニー・ウィーバー)になりかわってこっそり商談を進めてしまうというコメディ展開も楽しい。

で、興味深いのがビジネスパートナーのハリソン・フォードの存在。彼女の能力を高く評価し、彼女が窮地に立っても常に彼女の味方となって励ましサポートしていく。「女性の自立」というのは男性の庇護下から飛び立っていくことで、その女性を失うことでもあります。そのために体を張れる男というのはカッコいい。彼女への所有欲しかない恋人(アレック・ボールドウィン)とは実に対照的です。

余談ながら、若き日のケヴィン・スペイシーがちょい役で出演。ワンシーンだけの登場ながらなかなかインパクト。でもこの彼が後年オスカー俳優になるなんて誰が想像したでしょうか…。
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