公開当時、今は亡きシネセゾンで観たが、久しぶりに再見。今みると退屈。
完全に美少年好きヴァン・サントの性癖では?スタンダード、そして被写界深度の浅い画面に少年の顔のアップ。会話でも切り返さず少年のみを写し続ける。我々観客は少年の顔以外視線のやり場がない。
そしてドイルの粒子の荒い画面はいつもの通り。
胴体ちょん切れた状態で蠢くおじさんが見れるのは良い。ここちゃんと俯瞰ショットで見せてくれる。
蓮實重彦の「男が女に帽子を被せる時〜」という有名な評があるが、本作ではその逆の運動が見れる。
少年が自分に執着する女を振る時何故か『アマルコルド』のテーマ曲が流れる。
ラストは焚き火で終わる。ガス・ヴァン・サントの映画と言えばほぼ全てにこの「焚き火」が出てくる。