爆裂BOX

チル CHILLの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

チル CHILL(2001年製作の映画)
3.0
キムとジョージと息子のマイルズは友人の別荘に向う為車を走らせているとシカを撥ねてしまう。そのシカを追っていた地元のハンターとトラブルになるも、何とか別荘に辿り着いた彼らだったが…というストーリー
ウェンディゴ大好きおじさんことラリー・フェッセンデン監督がやっぱりウェンディゴを題材に撮ったサスペンス・スリラーです。
友人の別荘に休暇で来た家族が体験する恐怖が描かれますが、ホラー的なシーンは終盤までないですね。冒頭、シカを撥ねてしまい、ならず者ハンターのオーティスに絡まれる所は何かリアルに怖くて嫌な感じが出てて良かったですね。ジョージもトラブル避けようとはするけど、言い方がちょっとカチンと来そうな感じだし、奥さんのキムもいきなりシャシャって来たりしてどっちもどっちな感じもありますね。
別荘についてからは仲良し家族の団欒とが中心で描かれ、ホラー的なシーンは窓から夫婦のセックス覗いたり、やたら付き纏うオーティスとマイルズが見る幻覚と悪夢くらいですね。でも、役者陣が上手いからか、主人公家族が本当に仲良し家族って感じで、彼らがトランプしたりして遊ぶシーンはなんか微笑ましい感じで見入っちゃいましたね。
中盤過ぎにある悲劇が起き、そこから終盤にはホラー描写も出てきますが、本当にちょっとだけですね。雪に覆われた森の中で白い煙のようなものに追いかけられる所と、追い掛けてくるものの主観視点の映像が挟まれる所は「死霊のはらわた」彷彿しました。
今作ではウェンディゴは少年の不安と恐怖の表れという感じで終盤まで描かれますが、終盤でハッキリ姿を現しますが、シカ人間という感じで怖さも迫力もなくてこれは姿出さないほうが良かったのでは…少年を怖がらせる存在と思いきや、オーティスを追い掛け回して罰を与えたり、少年の味方というか守護者みたいな印象に終盤はなっていましたね。
ラストはそこで終わる!?という感じでしたな。本当に幸せそうな仲良し家族という感じだっただけに最後は辛いな…オーティスは重傷負って恐怖に襲われてるけど生きてるのもスッキリしないな。
父親のジョージ役で「ドーン・オブ・ザ・デッド」のマイケルやドラマ「ミディアム」の苦労人夫ジョー役のジェイク・ウェバーが出演してますがめっちゃ若いです。
家族愛描写がメインな感じで多いので、ホラー描写を期待するとがっかりするでしょうね。