ほおづき

わたしを離さないでのほおづきのレビュー・感想・評価

わたしを離さないで(2010年製作の映画)
4.5
ノーベル文学賞を受賞した作家、カズオ・イシグロ原作小説の映画化作品。
 
予告を見ちゃうと、なんとなく彼女らの「秘密」が薄らわかっちゃったから見なくてもいいかなと思っていたんだけど、『約ネバ』を読んで、本屋さんでカズオ・イシグロコーナーを見て、気になって気になって小説と映画を履修!
 
そしたら、その「秘密」自体はそんなに重要ではなかったことがわかって、大切なのは彼女たちが自分たちの運命を受け入れ生きている姿を見てどう感じるか、ということだった事がわかった。
 
この「秘密」を取り扱った作品はたくさんあるけど、既存の倫理観をあてはめて考えるとものすごく陳腐になってしまう。
「命」とは何か
「魂」とは何か 
どんな境遇でも生を全うする尊さの中に本当の美しさがあるっていう、ただのめちゃくちゃ深くて怖い物語だった。

映画は原作の良さがあまり出てない。
原作がいい。