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わたしを離さないでのyousukettieのレビュー・感想・評価

わたしを離さないで(2010年製作の映画)
4.0
“欲求は自然なもので、誰だって持ってる。”

キャリーマリガン、アンドリューガーフィールド主演。

primeセールにて。たまたまでまさかのアンドリューガーフィールド主演二連チャン。臓器提供するために生まれた子供達。何も知らずに見たが故に、世界観が衝撃的…オリジナルの遺伝子から作られたコピーかつ、大人になることはない子達。提供と終了ってワードがとても強烈。提供は臓器だけでなく命や生を与えるもの、終了は未完だったり、途中で終える意味があるのかななんて思った。終わりが必ず来るとわかる中で、救いを求める=猶予の存在を、ありもしないと分かりながらも、半信半疑ながらも藁にもすがる想い。幼少期の青春から、ずっと生きたい、ずっと恋をしたい、という”欲”がどんどん強くなっていくのがわかって、辛さマックスだった。救済がないと知って、帰路の途中で色んなもんが爆発して叫ぶシーンは心痛んだ( ;∀;)

映像はとても叙情的というか、文学的というか、綺麗な描写が多めで、物静かなトーンで進む雰囲気も、どこか儚げ。自分たちの存在意義を問うような題材はブレードランナーそのものだけど、こうも描写が違うと、また違った角度から見られて新鮮だった。
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