ボクシングの道に進む者。
ヤクザの道に進む者。
ある2人の不良による破滅の青春劇。
喫煙・飲酒・暴力などなど今の時代では「やんちゃ」という言葉では片付けられない悪行を重ねる2人。
そんな彼らが生きる目標を見出すが、そう易々と好転させるか!とばかりに試練が訪れる。
それは不良に限らず真っ当に生きた者にも降りかかる。
熱いスポ根映画に見えてなかなかに残酷な物語。
もう終わったと嘆くかまだまだこれからと奮い立つか。
命ある限りその選択は永遠に続いていく…
昔何かしらで見た映画評で本作は上手下手の位置関係が鍵となるとあり、再び鑑賞した際になるほどなと思いました。
かつて大学で映像制作の勉強をした際、
「左から右に動くものは心地よく見えるが、右から左に動くものは不穏に見える」と習いました。
横スクロールアクションのテレビゲームで、スタート地点からゴールに向かうまでの方向が左から右なのもこの理論から来てるらしい。
主人公2人が自転車に乗るシーンが最初と最後にあるが見事に走る向きがそれぞれ異なる。
それを踏まえた上で見るとラストシーンの気持ち良さが段違いでした。
そして何より音楽が最高にかっこいい…!
久石譲の音楽と聞くとしっとりしたエモいトーンのイメージだったが、こんな熱いテイストの音楽も作るんだと驚愕。
鑑賞後の余韻部門では最強格の映画です。