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胸に輝く星のodyssのレビュー・感想・評価

胸に輝く星(1957年製作の映画)
3.5
【保安官教育】

BS録画にて。1957年のモノクロ西部劇。

かつては保安官だったものの、事情があって今は賞金稼ぎをしている中年男(ヘンリー・フォンダ)が、たまたまやってきた町で若い保安官見習(アンソニー・パーキンス)を教育して一人前の保安官に・・・という筋書きです。

このときヘンリー・フォンダは50歳をちょっと過ぎたあたり。時代設定の19世紀なら引退しておかしくない年齢です。ただ、この映画には70代の医師の役でジョン・マッキンタイアが出てくるので、あまり年寄りの感じがしませんが、実年齢で言うとマッキンタイアはフォンダより2歳若いんですね。この映画では老けメイクをしていたのでしょうが、医師の登場回数の多さと合わせて、中高年が頑張っている映画になっている。

一方、ヘンリー・フォンダを泊めてやる未亡人役のベッツィ・パーマーはこのとき30歳。今の感覚だと10歳くらいの男の子の母親をやるには早いような気がしますが、この映画では役の設定にぴったりな感じ。つまり、若さの盛りは過ぎたけれど、まだ女としての魅力はそれなりにある、という印象です。

1965年に『夕陽のガンマン』でブレイクするリー・ヴァン・クリーフが、ここではインディアンの血を引くアウトローとして登場しています。下積み時代が長かった役者ですが、この映画からもブレイク以前の様子が見て取れます。

映画全体としては人物の配置や時間の配分などバランスがほどよくとれて、子役の使い方なども悪くなく、まとまりのよい仕上がりになっていると思いました。
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