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山河ありのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

山河あり(1962年製作の映画)
3.5
大正時代に夫婦で移民としてハワイに渡った女性が辿る苦難の物語。
監督は松山善三、主演は愛妻の高峰秀子。
(1962)

大正七年。
ハワイへ向かう日本人移民団の中に、井上義雄(田村高廣)ときしの(高峰秀子)夫婦、農園で働く郷田(小林桂樹)のもとに写真一つで嫁入りする娘すみ(久我美子)がいた。
そして十年、
ハワイで井上は日本語学校の教師に、妻は小さな食料店主になる。また、すみと郷田はクリーニング店を持てるようになった。
そしてまた七年、
両家の子どもたちもハイスクールを卒業。アメリカで育った男の子たちは、支那における日本軍の虐殺や暴行を非難していた…。

①井上家
・妻、きしの ( 高峰秀子)
・夫、義雄 (田村高廣)
・長男、春男( 早川保)
・次男、明( ミッキー・カーチス)

・②郷田家
・夫、久平(小林桂樹)
・妻、すみ (久我美子)
・長女、さくら( 桑野みゆき):春男と恋仲になる。
・長男、一郎( 石浜朗)

一方、日本は、満州事変、日中戦争、国際連盟脱退と次第に戦争への道を突き進む。
そして、ある不幸が起こり、きしのと次男の明は共に日本へ向かう。
昭和十六年、日本軍が真珠湾を奇襲攻撃し太平洋戦争が始まる。
きしのと明はハワイに戻れなくなり、日本で激しい差別と極貧の生活を強いられる…。
同じ頃ハワイでは、二世たち(子どもたち)が、アメリカ軍に志願しようと考えていた…。

"Unknown"

アメリカと日本という二つの祖国の戦争で分断された家族(親子)の物語をじっくり描いたヒューマニズム溢れる作品。

質問です。お考えください。
「アメリカのためでもなく、日本のためでもなく、人類のために戦います」と言えば、戦地(戦争)で人を殺すことは許されるのだろうか?
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