昼寝

赤い河の昼寝のレビュー・感想・評価

赤い河(1948年製作の映画)
5.0
砂糖事変をきっかけに荒野を爆走し川を渡る牛の大群でぶち上がった。ものすごい。ジョン・ウェインが置き去りにした恋人が先住民によって殺され、彼は行き着いた地で牧場を開く。そして数年後というところまで爆速であっさり処理される。端折られているがおそらくドン・ディエゴとの戦いがこの間にあったのでは。その後は延々と続く牛と男の行列とキチガイになっていくウェインをたっぷり時間をかけて見せてくれる。贅沢で大胆な時間の使い方がいい。ウェインが画面手前へと歩いてくる有名なショットは、牛が彼の歩く道を空けているようで覇気があった。ラオウとかDIOみたいな。斜めから捉えるカメラの角度と横移動の速度もこれしかありえないという的確さがある。映画の中でたった一度ウェインとモンゴメリー・クリフトが横並びで笑う最後のショットもふたりの完璧な配置と完璧な距離感で、ありえない強引なハッピーエンドだけどぐっとくる。旧友ウォルター・ブレナンもめちゃくちゃいい。
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