しゅん

赤い河のしゅんのレビュー・感想・評価

赤い河(1948年製作の映画)
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「牛の大群がすごい!」と「擬似親子の葛藤が泣ける!」の二つの脊髄反射のような感想に終始してしまいそうになるのだけど、中心人物だけでなく周辺人物にもしっかりした造形が掘られていたり、敵・味方の振り分けが少しずつ変わる凝った設定があったりと(だけど観ていて混乱しない)、一つの集団が変成していくドラマを丁寧に描いているのがとてもいい。後半、鉄道の登場で近代化のテーマが挿入されるのもナイス。
結末がいい方向に転ぶか悪い方に転ぶか読みとらせずに緊張を持続させていくのが、観終わったあとのカタルシスにつながる。大味なようで、非常に緻密に作られた美しい作品。ますますホークスに惚れました。
あと、モンゴメリー・クリストが単純に超カッチョいいです。
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