太平洋戦争末期、中年兵士100名がくじで赴任先を決められる。フィリピンに行くことが決まり命はないと悟った男はハガキを読んだことを妻に伝えてほしいと一枚のハガキを戦友に託す。
戦争がいかに人の人生を狂わせるか、それでも人は生きていくを描く。
あまりに話や演技がストレート過ぎると思う人も多いだろうが、これは実際にあの頃を生きてきた人だからこそこう撮ったのではないかと思う。もうすぐあの頃を知る人はいなくなってしまうことを忘れてはならない。
この映画は、新藤監督の自分がなぜ映画監督になったかというモノローグでもあるように感じた。遺作としてかっこいい形だと思う。