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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離のmihoのレビュー・感想・評価

3.7
バレンタインリバイバル上映で鑑賞。ロマンティックなワンナイトラブだと勝手に思っていたがいい意味で想像を裏切られた。

全体を通して2人の会話では、愛、男女、生、死など生命に関するトピックについて触れられており、私の中で言語化できなかった部分を代弁してくれたり、新しい観点からの考えを教えてもらったりできたため、interestingという意味での面白さを感じた。

また、2人の会話を聞いていると、それなりに不自由のない生活ができるようになる一方で、コモンセンスの強要と異端者に対する制裁、メディアによって操作される世論など、目に見えない同調圧力や激しい主義主張など、「精神の自由」を求めており、Z世代の始まりを感じる映画でもあった。

ロマンティック全振り映画かと思いきや、やるせない新しい時代の始まりを感じる面白い映画だった。とはいえ、若い2人の探り合いや甘いシーンは青春時代に戻った感じがして楽しかった。
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