チャールズ・ヴィダー監督による【クライム・
サスペンス】。
裕福なフィスク夫人のもとで働くエレン(アイダ・ルピノ)の元に一通の手紙が届く。エレンは急遽ロンドンに向かう…。
邦題が中々よろしい。
これは、ヒッチが撮りそうな、いや、彼には無い
タイプのサスペンスと言うより、ヒューマン・
ドラマに近い。
誰が犯人⁈といった犯人探しの類いではない。
冒頭の主人公宛に届く1通の手紙から始まり、ラスト
まで、私欲では無い【◯◯愛】を貫いているのだ。
観る者が犯人の犯行に同情する。
ズル賢いアルバート(ルイス・ヘイワード)の
キャラが見事に効果を上げている脚本。
【サイコ】の先駆け⁈的アイデアも見れる。
甥アルバートが2回目に釜戸を開けた時は、
少し衝撃的だった。
エレン役のアイダ・ルピノ(当時23歳)の堂々たる
演技と気品。
次は監督作も観てみたい。
急ぎ過ぎ、安易とも取れるが、決してブレなかった
◯◯愛を貫き通したラスト。