Shiho

この自由な世界でのShihoのレビュー・感想・評価

この自由な世界で(2007年製作の映画)
3.9
派遣制度は資本家にとって都合のいい制度であることがよく分かる。労働者から都合の良いように搾取し一部の人間のみが限りなく潤う強烈に利己的な制度である。今後も派遣制度を利用する者の暴走は止まらず貧困格差は広がり続けるだろう。社会的弱者にとってどれだけ手厚い社会保障があるかがその国の「良さ」を決めるのではないかと思う。シングルマザーで会社をリストラされ借金を抱えている主人公のアンジーもまた一気に社会的弱者となる。そんな時でも再び立ち直れるくらいの社会保障があれば彼女は負のスパイラルに浸かることはなかったのだろう。富める者でも貧しい者でも物事や人に対する「想像力」を持つということは大事であると感じた。
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