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泥の河のneroliのレビュー・感想・評価

泥の河(1981年製作の映画)
4.5
1981年に公開された小栗康平監督のデビュー作。
原作は、宮本輝氏、太宰治賞受賞✨
 
大阪の中之島を下って流れる安治川の河口の近くの橋のたもとにある、しがない食堂の子「信雄」とその対岸に停泊している船宿の子「きっちゃん」の
はかなく短い交流を描いた物語。
 
 
戦後、昭和31年頃。
戦後10年経っても戦争の傷が癒えていない印象。
生と死がまだまだ隣り合わせな印象が拭えない。
 
出てくる人たちのセリフや生き様が抑うつ的な印象。
 
 
そんな中で、大人は色んな事情があって生活をしている。
それを子供の視点から見ている映画で面白い🎬
 
 
✔︎主人公「信雄」少年の父親は、戦争前は別の女性と結婚していたらしい。
その女性にみんなで会いに行くシーンがある。
 
「信雄」少年には関係のない話…(汗)
 
 
✔︎「信雄」少年の対岸に停泊している船宿の子「きっちゃん」の母親。
「信雄」少年の両親は「夜はその家に行ったらいけない」という。
  
「きっちゃん」の母親は生活の為に、大人の事情のお仕事をしているらしい。
最後は大人の事情を知っちゃう「信雄」少年であるが…(汗)
 
 
その「きっちゃん」の母親役が加賀まりこ氏。
とーっても美しい❣️
 
「信雄」少年の父親、晋平を演じるのが田村高廣氏。
田村正和氏のお兄さんだったのですね!!!
 
 
美しい日本映画!!
抑うつ感が漂っているからこそ、人の心に響くものがあるのでしょうね!
 
 
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