オーウェン

カイロの紫のバラのオーウェンのレビュー・感想・評価

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)
4.5
1930年代の庶民の娯楽は映画であったアメリカ。
セシリアはしがないウェイトレスだがそんな彼女の楽しみも映画。
スクリーンでは今日もカイロの紫のバラが上映されているが、出演者のトムが客のセシリアに語りかけてきた。

一歩間違えれば目も当てられないような状況設定だが、この非現実を信じさせる魔法が映画にはある。
誰しも思う映画の中の世界が現実に飛び出してくるのだから、これは夢以外の何物でもない。

ウディ・アレンが監督に専念したのも分かるし、本能的にこの時代が好きなのだろう。
白黒に栄える出演者たちのキャスティングも抜群だ。
トムがいなくなり愚痴を言ったりボヤいたりなども笑える。

ラストのミア・ファローの表情も素敵だった。
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