DeeCo

シャインのDeeCoのレビュー・感想・評価

シャイン(1996年製作の映画)
4.4
『交換的音階の旋律』

ヘルフゴット。
彼は私を虜にした瞬間だった。
それは、私の中のひび割れを感じさせない卵が地割れを起こした瞬間だった。

ヘルフゴットの加えたタバコの煙を吹かせながら、新たな人生の幕開けともいうべき、クマンバチの飛行を演奏する。
その瞬間、周りのノイズは一人の大きなクマンバチの旋律に掻き消され魅了される。

ヘルフゴットがピアノの前にした時、もう彼は物質次元の三次元世界から飛び越えているのである。

それは、超人間ともいうべき、化身となりピアノ、音、空間、時間、人間、宇宙。
すべてを一つに融合させてしまう。
もうそこに彼の意識は新たな呼吸をはじめているのである。

等身大の彼の輝きは、これからも輝きつづけるだろう。
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