童貞

ダークナイト ライジングの童貞のレビュー・感想・評価

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)
4.5
二枚目でマッチョなのに、どこからか漂うオタク、インドア、根暗臭を隠し切れないクリスチャン・ベール。
端正に整いつつも、強い意志の宿る稀有な垂れ目や紅く目を引く口元にインパクトを宿し、非の打ち所のない美貌を持ちながらも何故か決定的に猥褻さを欠くアン・ハサウェイ。
スキンヘッドでゴリマッチョで見るからに悪役なマスクまで装着していながら、その優し過ぎる目と悪っぷりの煮え切らなさからカリスマ性を欠くトム・ハーディ。

「人は誰も完璧ではない。」
凡人からすれば羨望の対象でしかないイケメン、見果てぬ夢でしかない美女、恐怖の対象でしかない強面たちの人間らしい不完全さを描き切ることで、この使い古されたメッセージを再び高い熱量でハートに刻み込んでくる人間賛歌。
童貞

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