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パットン大戦車軍団のturkeyのレビュー・感想・評価

パットン大戦車軍団(1970年製作の映画)
5.0
自らをカルタゴのハンニバル将軍の生まれ変わりと信じるパットン将軍、戦場でしか生きられない男、中世に生まれれば良かったのに、間違って20世紀に生まれてしまった男の悲劇と喜劇。

第二次世界大戦でのパットン将軍の生き様を描いた70mmシネラマ作品。無関係に見てる分にはユニークで笑えもするが上司にしたら命が幾つ有っても足りない最悪の「戦争キ◯ガイ」、その変テコな人間を憑依したかのように喜怒哀楽を交えて演じるジョージ・C・スコットが凄い、この超大作をたった一人で支え切る剛力は見事。 
冒頭の大星条旗をバックにした有名な演説シーン、戦争バンザイ!アメリカ万歳!に見てしまうけど、それなら、何故、滑稽味が入っているのか、あのシーンはアメリカという国への皮肉が入ってると思う。
戦争の良し悪し、戦争スペクタクルを描くのでなく、唯、パットンというユニークな人間に焦点を合わせた名作、好き嫌いは分かれると思う。

「狡兎死して走狗烹らる」の諺通りの悲哀を感じるラスト、しかし、戦の無い時代に生きなくて済んだとも言える。
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