春21号

サッド ヴァケイションの春21号のレビュー・感想・評価

サッド ヴァケイション(2007年製作の映画)
4.4
封建的な社会と聞いて連想するのは父性だと思うがそれだけではない逃れ用のない母性もそこには確かにあるのだ。
どこかアウトローな雰囲気を醸し出す男達みな並の男どもより肝がそれぞれに座っているふうに見える。
でも結局は敵わない、母性には
劇中そういう風に描かれている。およそ孤独へと向かう男性性をそうはさせまいと恐ろしく包み続ける母性は呪いだ。
男が外に向かうなら女は内に向かうそう言ったところか
まぁ、監督の偏った女性感というものが窺えるがこれも一つの答えとして面白かった。
矢継ぎ早な編集に待ってはくれないという他者性を感じる。どこまでも繋がろうとしない男達に最後の最後で冷や水をぶっかける。破水
父性的なものでは敵わないそれのなんたる脆さそういうものを見せられる2時間だった。
春21号

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