クリーム

5デイズのクリームのレビュー・感想・評価

5デイズ(2011年製作の映画)
3.7
2008年8月8日、南オセチア独立問題でロシアと緊張状態にあったグルジア共和国。主人公トマスは、そこで戦場ジャーナリストの仲間達と共に、一触即発の紛争地帯に足を踏み入れる。 世界の注目が北京オリンピックに向けられていた最中、ついにグルジアとロシアの両軍が衝突、戦争状態へと突入してしまう。
グルジア軍が全面協力していて、兵器の類いは良く解らないけど、今まさにニュースで目にする兵器が出てきたり、爆撃も迫力があります。ロシア軍の民間施設への空爆や、傭兵を使って村の住人を虐殺するシーンなどは、嫌でもウクライナがちらつく。戦闘シーンは、かなりの迫力だったし、どうしてもニュースを思い出して寒気がする場面もありますが、中々のクオリティで、緊張感もずっとあります。
ただ本作は、ジョージア政府がアメリカに発注して作らせたプロパガンダ映画の様なんですよ。戦争なので、ジョージア軍によるオセチア人虐殺も実際あったのにその辺は、出て来ません。実話なのに何処までが本当なのかとってもグレーな作品。



命を掛けたフイルムをCNNもどこの放送局も買いませんでした。それは、北京オリンピックの開会式の映像でワクがいっぱいだったからだとか…。 沢山の人達が犠牲になったのに世界では、オリンピックの方が大事だなんて、悲しい現実でした。
また、戦場カメラマンは、真実を伝える為に命をかけている。だけど、彼らのフイルムは商品で、売れなければ死活問題なんだと改めて考えさせられました。

※グルジア国は、この戦争の後ジョージア国に国名を変えました。
※アンディ·ガルシアの大統領は、まだ良いとして、ヴァル·キルマーのベテラン戦場記者は、無理がある。あんなブヨブヨの戦場記者は、さすがにいないよ。あれじゃ直ぐ殺されちゃう。
クリーム

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