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人間魚雷出撃すのmhのレビュー・感想・評価

人間魚雷出撃す(1956年製作の映画)
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日活の戦争もの。
庶民の日常を描くのに日活の美術サンはうってつけで、この映画にもその手腕が発揮されている。
学徒兵の実家が水上生活者はかなりのレア設定。はしけ内の生活スペースの様子。すれ違うはしけに思いを寄せる女の子がいたりして数カットのことなのに情報量がやたら多かった。
その傾向は潜水艦の内部にも見受けられた。爆雷の恐ろしさ、浸水する様子、乗組員の息苦しさが生々しい。
長門裕之と津川雅彦の兄弟が兄弟役やってた。
石原裕次郎は相変わらずかっこつけててたばこ吸いまくりでひとり異空間。
ストーリーにひねりはなく、淡々と着々と進んだ。もったいつけたり、叫んだりせずに、回天は出撃。見事敵に命中でエンド。その潔さが悪くない。
新東宝の「人間魚雷回天(1955)」がやってないところを選んでやってる感じもあった。
リマスタリングしたのかDVDの映像がやたらきれいだった。
セリフは聞き取りづらかったが、日本語字幕はなかった。
戦争ものというよりも、石原裕次郎と長門裕之の人気タレント鑑賞ムービーのほうの比重が高いんだけど、凝ってる細部を楽しんだ。
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