けーはち

キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャーのけーはちのレビュー・感想・評価

3.9
MCU・アベンジャーズの精神的支柱、不撓不屈の男『キャプテン・アメリカ』の第1作。監督はルーカスの下で長くVFXアーティストとして働いたジョー・ジョンストン。監督作は少ないが『ロケッティア』『ジュマンジ』等の印象的な作品を物している。悪の組織ヒドラ(母体はナチス)の謎の古代文明×SF超技術がインディ・ジョーンズ×SW的なイメージにぴったり。

大戦中は枢軸国、冷戦時代は共産主義との戦いを描く愛国プロパガンダ的な原作コミックの出自を踏まえ、ダサ衣装で国債を売る広告塔ピエロ的な面とて割り切った上でそれを超克した真のヒーロー性を浮き彫りにした構成で批評性と娯楽性のバランスをとって戦争映画からヒーローオリジンとしての跳躍を見せてくれた。続く『ウィンター・ソルジャー』と『シビル・ウォー』が名作なのでやや評価が劣る感もあるが超大作MCU・アベンジャーズを軌道に乗せた立役者であることに間違いはない。