このレビューはネタバレを含みます
ラリー・フリントのアメリカンドリームと下克上の人生はスカーフェイスのトニー・モンタナに被るところがある。(映画内の年代や登場する家電やガジェットが似ているところも大きいのだろう。)
劣悪な環境で育ち、大人になってからも既存の社会的価値から執拗に攻撃され続けるラリーだが、トニー・モンタナとは違い、家族や仲間に対する愛がある。
家族友人が離散していき最後はコカインの山に溺れて死ぬトニーと、最後まで人が周りにいるラリーの対比が自分の中に残る。
HIVと薬でボロボロになるアルシアを邪険に扱わず最後まで寄り添うラリーの姿は貧者に寄り添うキリストを思わせると言ったら過大だろうか。
P.S 最近ネットで無修正の同人AVを販売して捕まるケースが増えており、日本でも性表現に対する検閲が強化されている。個人的に問題に感じていたので、このタイミングでこの映画を観れたのは良かった。