「高倉健は誰を演じても高倉健」と、「藤◯竜也は誰を演じても藤◯竜也」じゃ、どれだけ格が違うかが分かる。
高倉健が画面に映れば、それは映画になる。今更ながら追悼の意を表し、隔週で健さん映画を追いかけようと思います。
『居酒屋兆治』、監督は降旗康男。
健さんは、函館で居酒屋を営む無口な亭主を演じています。わんぱくな女房や賑やかな常連客に囲まれ、幸せな毎日を送っているはずなのに、その佇まいは孤独を感じさせる。
つまり、いつもの健さん。
映画自体は、可もなく不可もなく、という感じ。ちあきなおみと田中邦衛がいい味出してます。
あえてネタバレを出すと、この映画は、健さんの‘‘顔”で終わります。
あの瞬間に向けて鑑賞すべき映画だな、と思わせる‘‘顔”。
つまり、自ずと二周させられる映画なんです。
高倉健、すごし。