絶対滑落するでしょ、っていうぐらいの険しい山から始まる。
ほとんどBGMがなく、自然音がダイレクトに感じられた、まるでドキュメンタリーを観ているかのよう。
面白くないんだろうなーと思いながらもなぜか見進めてしまった。
なぜだろう??
主人公のアギーレ副隊長は全くカッコよくないし、ただのパワハラくそ上司なのに、彼の欲望のパワーに導かれてしまった感じ。
絶対にハッピーエンドになりようがない、閉塞した地獄に突き進む姿が人間の愚かさを表しているようだった。
主演のクラウス・キンスキーはプライベートも問題児だったようで、そのクレイジーさがアギーレそのものだった。
役者は人間性が大事とか思ってたけど、そんなこと飛び抜けるクレイジーさもある意味役者の武器なのかもなーと思った。
演技とかテクニックとか些末なことなのかもしれない。