パピヨン

優駿 ORACIONのパピヨンのレビュー・感想・評価

優駿 ORACION(1988年製作の映画)
3.9
原作者の宮本輝の作品は映像化されたものも多くて、「泥の河」「螢川」「夢見通りの人々」「花の降る午後」と、結構観ております。監督の杉田成道の映画では、「最後の忠臣蔵」が好きなんです。
伝説の名馬の血を引く仔馬オラシオンは、牧場主の渡海千造(緒形拳)と、息子の博正(緒形直人)親子に大切に育てられる。そして、そのバトンは和具工業社長の平八郎(仲代達矢)と、娘の久美子(斉藤由貴)、異母姉弟の誠(吉岡秀隆)に託される。二つの家族の夢を、オラシオンは背負って走り抜ける。
あれこれ粗削りな作品であることは承知の上で(特に競馬ファンや馬に詳しい方には)、北海道の大地が、サラブレッド牧場が、馬と人間の白い息が、イメージソング(斉藤由貴/来生たかお)が、三枝成彰の音楽がすべていいと思えちゃいます。個人的には「砂の器」と並んで邦画音楽のトップ2です。
サラブレッドを題材にした映画がもっと生まれますように!
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