原作既読。原作者の宮本輝さんの本は全て読み込むファンでもあります。その宮本輝さんの代表作の一つ「優駿」の映画化。原作を読んでいる時には正に「手に汗握る」熱さと登場人物各々のドラマが繊細に書かれていて、クライマックスなどは「行けー！オラシオン！！」と心の底で叫んだものでした。で、本作。観終わった後の第一印象は「何だこりゃ！？」でした。長編の原作を2時間と少しの上映時間でまとめるのは難しいというのは承知してますが、原作の上辺だけをすくい取り、更にそれを薄めたような原作の別物の作品に成り果ててました。当時のアイドル斉藤由貴さんを推し出せれば良しとしたのか...。本作は「優駿」ではありません！本当の「優駿」は原作をお読みください。面白さは保証付きです。
